大きめの車(オデッセイ)にひとりで乗れるようになった“きっかけ”は、わからないです。
でも、気づいたら乗れるようになっていました。
父がひとりで和歌山の山の上に住んで仕事をしていた時期がありました。
私は息子を連れて、幼稚園が終わる週末から、毎週末は和歌山で過ごすという生活をしていました。
そのとき私は、大きめの車(オデッセイ)を運転していました。
トンネルがネックでした
和歌山へ行く途中に、大きくて長いトンネルを三つ通るのですが、そのときによく発作がありました。
本当に怖かったです。
気が遠くなったり、ソワソワしたり。
それでも子どもを乗せているし、しっかり運転しなきゃ、という強い気持ちはありました。
私は運転が大好きで、長距離運転も楽しめるほうです。
でも、症状が出るあのトンネルがネックでした。
20代の頃のように症状が強く長く続く感じではなかったのですが、地味にじわじわ、変な感じが続く。
そんなタイプのしんどさでした。
和歌山は癒しでもありました
和歌山の自然や風、景色に癒しもありました。
父に会えるのも嬉しかったし、子どもを毎週末和歌山へ連れて行く「非日常」も楽しかったです。
でも、発作が出たのはトンネルだけではありません。
大きな山に囲まれた町の公園に行ったときも、発作が出ました。
空に押しつぶされそうな感覚。
怖かったです。
それでも、子どもが嬉しそうに元気に公園で遊んでいる姿。
それを嬉しそうに見守る両親の姿(時々、母も一緒に和歌山に行っていました)。
それを見ていたら、だんだんと症状が治まっていき、私には、なんとなく気付いたら、いつもの自分に戻っていく感じがありました。
当時の小さな工夫は「噛む」ことでした
当時の私は、情報も少ないなりに、雑誌やテレビで見た「自律神経にいいらしい話」を必死に集めていました。
その中で覚えているのが、セロトニンです。
セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれて、気持ちを落ち着かせたり、安心感に関係すると聞きました。
それで、朝日を浴びるといいとか、よく噛むといいとか、こめかみをマッサージすると落ち着くとか。
そういう話を見て、「できることは全部やってみよう」と思ったんです。
それで私は、ガムを噛みました。よく噛みました。
落ち着く感じもあったし、「気が戻ってくる」感覚も確かにありました。
ただ、よく噛むって、思っている以上に食欲にも火をつけます。
結果、食べすぎて太りました(笑)
今でもガムはよく噛んでいます。
あと、家族と一緒のときしかできませんが、あたり目(イカ)もよく噛んで食べていました。
本当、家族が乗る車でしかできないですね(笑)美味しいけど、くっさ~😀
きっかけは分からない。でも、増えていった
怖さがゼロになった日が、いきなり来たわけではありません。
たとえば和歌山へ行く途中の、あの長いトンネルが三つ。
そこは最後まで怖かったです。
でも、怖いままでも「通れる日」が増えていきました。
トンネルに入る前からガムを噛んで、(できる日は)朝日も浴びて、こめかみをちょっと触って、心の中で「大丈夫」と言いながら、手はハンドルから離さない。
ソワソワしても、気が遠くなりそうでも、とにかく運転だけは続ける。
そういう回が重なって、気づいたら私は大きめの車(オデッセイ)に乗っていました。
怖さが消えたというより、怖さがあっても生活が前に進む日が、少しずつ増えていった感じです。
毎週末、同じ道を走って、同じトンネルを通って、和歌山の空気を吸って帰ってくる。
その繰り返しが、私にとっては小さなリハビリみたいになっていたのかもしれません。


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